くみこ院長ブログ情報

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アトピー性皮膚炎と民間療法

2008年06月15日

民間療法というのはどこから言うのでしょうか?漢方は保険が通っているから違うかな?でも、私がお勧めしている漢方生薬入浴療法は民間療法かな?と線引きが難しいのですが、医者の目から見れば明らかに医学的根拠がない、お金のかかる療法をいうのではないかなと思います。

何をかくそう、私はアトピー患者でした。今もそうです。私の小さい頃(20年以上前)は、アトピー性皮膚炎患者はそんなに多くなかったと記憶しています。顔が湿疹だらけでいつもうつむいていたのは、小学校でもクラスで私くらいではなかったでしょうか。今、お化粧をして皆さんの前に出ていられるのが本当に不思議なくらいです。朝起きるといつも、血だらけのパジャマを確認して自己嫌悪に陥っていました。アトピーは、私の祖父からの隔世遺伝で、両親は何も湿疹がありませんでした。どうして私だけ、といつも神様を恨んでいました。

母は、私を色々な“名医”の所に連れて行ってくれました。あるところでは、目の見えない医者(?)が私の身体をなで回して、にが〜い煎じ薬と泥の入浴剤をくれます。(べらぼうに高かったそうです)
私もみんなと一緒に暖かいお風呂に入りたかったのですが、ひとりだけたらいでどろを塗りたくられたりしました。泥んこ美容の走りだとも考えられなくもないですが。。。。

煎じ薬を飲むのもとても苦痛でした。今思えば、祖父も父も医者だったのにどうしてそんな訳解らない所に連れて行かれて大枚をはたくのか。それは、なんとか湿疹を治したいという親心がさせるものなのです。

最終的には、アトピーだった祖父と山奥の医者に行って、”風呂に入るな、垢で治せ”とか言われて、湿疹によく効くワセリンのようなものを渡されました。その薬を塗ると本当によく効くのです。きっとそれはステロイドだったのでしょうが、薬剤情報もなにもないので解りませんでした。

医者一家であってもこのような民間治療に頼ろうと思ってしまうくらい、アトピーは人を右往左往させます。根本には、今の西洋医学に対する不信感がさせるのでしょう。ステロイドを上手く遣って、治る人は9割、あとの1割の完治できない人はどうするのでしょうか。その1割の人がジプシーとなって、色々な療法に手をだしているのではないかと推測しています。

私は漢方で治りましたが、ひとそれぞれ、除去食で治る人もいるでしょうし、ストレス療
法、ヨーグルトで治る人もいるかもしれません。私は、患者さんを看るときに、ジプシーだった自分を鏡に見ているような気がして、なんとかその人が1日も早く治療を追い求める生活を終われるようお手伝いをしていきたいと思っています。どうかみなさん、遠慮せず 
に、どんなことでも相談してください。

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