くみこ院長ブログ情報
すぎ花粉症の根本治療〜舌下免疫療法〜
2014年12月16日
そろそろ、冬の風邪薬に加えて、花粉症対策グッズが薬局の店頭でみかけるようになってきました。
秋にもスギ花粉が飛ぶのはご存知でしょうか?京都では、11月15日前後にスギ花粉が飛散しました。そのころ、くしゃみがでたり、目が痒くなった方は3月には要注意です。
さて、スギ花粉症の舌下免疫療法がやっと保険適用になりました。
概算ですが、一ヶ月2000~3000円程度で免疫療法を受ける事が出来ます。
10月から舌下免疫法が保険適応になり、今まで春の花粉症に悩まれて来られた方には福音となりました。しかし、この療法は、先日からテレビでも紹介されていますが、最低2年毎日続ける覚悟が必要です。改善度はその人の重症度、免疫の状態によってもちがいますが、およそ40%程度の方が花粉症から解放されます。(ためしてガッテンでの大久保教授の言葉より。)しかし、2割の方は、この治療が効かないという可能性もあるそうです。
今までは、花粉症の治療としては、アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬を服用するのが一般的でしたが、このお薬は眠気が出たり、体がだるくなったりする作用があります。また、抗ヒスタミン薬は、症状を抑えるだけで、花粉症の根本治療にはなっていません。
昨今は、比較的眠気のでないタイプの薬もでていますが、これらのお薬でも眠気が出る方がいます。
花粉症を根本的に治したい方、抗ヒスタミン薬で眠気などの副作用が出る方に舌下免疫療法がとても良い適応になります。
現在は、まだスギ花粉症のみの治療しか保険が適用されず、他の花粉やダニなどのアレルゲンに対しては、効果がありません。
さて、どのような治療かというと、スギのエキスを毎朝、舌の裏にたらすだけなのです。
2分間そのまま保持して、そのままごくんと飲みます。その後5分間は、飲食は控えていただきます。うがいなどはする必要はありません。
どのドクターでも治療できる訳ではなく、学会で講習を受け、自宅で勉強もして試験を受けたドクターがいる病院でのみになります。
最初1回目の舌下療法時は、病院でする必要があります。最初の2週間は、滴下エキスを増量していき、その後は、維持期に入ります。その間は、2週間ごとに受診をしていただき、お薬を処方します。
先述の通り、全く効かない人も完全に治る人もいますが、それ以外に、症状はあるけれども、お薬をのむ頻度、量が減って改善がみられます。
まだ、国内では治験のみで一般化はされていませんが、今後、舌下免疫療法が保険適用になったことで、花粉症から解放される人が増えてくるはずです。
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