くみこ院長ブログ情報
食物アレルギーの宣告
2011年10月20日
私のクリニックには、色々な大きな病院を回ってこられる方が多いので、”食物アレルギーですね”と言っても、”やっと診断してもらえてよかった?”という顔をされるお母さんが多いのですが、木曜に外来をしている、滋賀県小児医療センターには、かなり早期にアレルギーを気にされて、一歳前にこられる方が沢山います。
私は、食物アレルギーの患者ばかり毎日見ているので、たいしたことではないと思いがちですが、やはり子供が病気の診断を受けるということはとても母親にとってはつらいことだということを今日、再確認しました。
11ヶ月のお子さんで、普通ミルクを飲ませたら全身蕁麻疹が起こり、血液検査でアレルギーの検査をしたのですが、大丈夫だと思っていた卵にかなり強い反応があり、食物アレルギーの可能性があるので卵、牛乳の除去の指導をしました。
とたんに、患者さんの目がうるうるとしてきて、それでも気丈に、どのようにしていけば早く治るのかを一生懸命聞いて、最後には”私が勉強しなければなりませんね。”としっかりした顔で言われました。
思わず、私の子供がアレルギー検査で卵が陽性になったときのことを思い出してしまいました。あの時は、何か早く治る方法がないかあらゆる情報を検索した覚えがあります。そのときは、アレルギー科ではなかったので、調べていくうちに面白く(?)なってしまい、アレルギーの先生について勉強を始めました。
アレルギーが早く治る方法。みなさんここがポイントですが、とにかく肌をきれいにすることです。最近経皮感作という言葉が、盛んにいわれていて、肌からダニや食べ物が入って、アレルギーを引き起こしているのではないかというのです。とにかく、湿疹で肌ががさがさしていると、アレルゲンが肌から入って、皮膚の免疫細胞がアレルギーの抗体を作ってしまうのです。私は、アレルギー検査をするときは、可能な限りプリックテストという皮膚の検査もします。
ステロイドも肌の湿疹を抑えるのにはとてもよいお薬です。今はプロトピックというもっと良い薬も出ましたので、早くきれいな肌を取り戻して子供をかゆみから解放してあげましょう。それが、アレルギーの治療です。
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