くみこ院長ブログ情報
米粉パンにご用心。
2010年11月21日
小麦のアレルギーで除去をしておられる方は多いと思います。
小麦は、いろいろな物に含まれており、パン、うどん、パスタ、マカロニなどは、一般の方もわかっておられるかと思います。小麦アレルギーの子供を持つ方だと、しょうゆにも小麦が含まれている事も大体わかっておられるでしょう。意外な盲点として、グルテンが、小麦のまさにアレルゲンだと言う事が生産者にも周知されておらず、意外な大きな事故につながる事が少なからずあります。
11月8日放送 みのもんたの朝ズバッ! という番組にて、
米を使うベーカリー「GOPAN」がスタジオに用意され、パンが出来上がるまでの手順などが説明され、米粉を使った商品が用意されました。そこで、司会のみのもんた氏が、
“これだったらアレルギーのある方も食べられますよね〜”と軽くコメントしてたそうです。多分、アレルギーのある方というのは、”小麦アレルギーがあって、米だったら食べられる方”という意味だと思うのですが、そのパンは、”グルテン”を入れて作られていたそうなのです。この番組を見て、小麦アレルギーの知識のない方が米粉パンを、グルテンを入れて作って、小麦アレルギーの人に”小麦使っていないから”と言って食べさせたらどういうことになるでしょう!
実際に、ある小学校の運動会で、パン食い競走が予定されました。そこで、小麦アレルギーの子を担任に持つ先生が、その子が競争に参加できないとかわいそうだと思って、特別に、”米粉パン”をパン屋さんに注文し、用意しておいてくれました。その当日、パンを口にくわえた途端、息が苦しくなり、顔が真っ赤っかに腫れ、救急車で病院に担ぎ込まれる事態になってしまいました。病院ではエピネフリン(エピペンと同成分)を注射し、酸素吸入をして回復したのですが、一体何が起こったのかと後日調べてみると、その米粉パンには”グルテン”を使用していたとの事だったのです。パン屋さんでさえ、グルテンは小麦成分だと言う事をしらないという事実に愕然としました。ましてや、食品に関して素人の私たちは、いつこのような間違いを起こして、アレルギーの子供達に”毒”を与えてしまうかもしれません。もっと、社会をアレルギーについて啓蒙するにはどうしたらよいのか、真剣に考えなければならないなと思いました。