くみこ院長ブログ情報

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”hungry hearts” 過度な除去食の成れの果て

2017年07月22日

私の夜の密かな楽しみが、DVDをみることです。

アメリカドラマはほとんど見てしまい、もう見るものがありません・・・

24から始まり、LOST, Grays anatomy,SUITS, Damage, OC, despatrate wives, cobalt affairとほとんど見てしまいました。何か他に面白そうなものがあれば教えてくださいね。

先日、映画もみてみようかと、”hungry hearts”というのを借りてみました。とっても考えさせられる話題でした。

初めて赤ちゃんを産んだお母さんが、vegan(菜食主義)になり、過度に神経質になってしまい子供に動物性のものを与えず、また大気汚染を恐れ、外にも出さず、母子ともに栄養失調で危機的な状況になってしまいます。なんとか、姑も出てきて赤ちゃんに栄養を与えようとするのですが、お赤さんがまた取り戻しにきてしまいます。最後は孫を救おうと嫁を撃ってしまうという悲劇が。。。

これと同じ状況が、つい最近までありました。

そうです、過度な除去食、食品の汚染を恐れて、母子ともに偏った食生活をされていた人がかなりおられました。

血液検査で、特異的IgEが陽性のものをすべて除去していると、このような栄養失調になってしまいます。肌がガサガサしている時は、経皮感作を起こすため、食べ物ほとんどに反応しているようにみえてしまいます。

 海老澤先生が出版された“症例を通して学ぶ年代別食物アレルギーのすべて”という本にも、過度な除去食で栄養失調になり、発達遅延までおこしてしまった子供の写真が載っていて、ぞっとしてしまいました。

子供は食べ物を選べないので、親や保護者の考え方で栄養状況が決まってしまします。ほとんどは、母親の方針です。子供のことを思いすぎて過度に神経質になると、子供にとんでもない障害をあたえてしまうこともあるので、要注意です。

助産師の方は、赤ちゃんの母親と接する機会が多い職業です。助産院で、“これから食べるものすべて病院で検査して食べるように。ステロイドは塗らないように”と指導される方がおられて、真面目なお母さんはどうしたらよいかわからなくなり、うちを受診されます。

一体、私たちは食べものすべてを検査してから食べるなんてことを今までしていたでしょうか?即時のアレルギーが起こる時は除去の対象になりますが、次の日の肌の調子が悪い気がする、程度の食べ物は除去の対象にはなりません。

まず、スキンケアありきで、月齢にあった離乳食を少しずつ与えて、口周りが赤くなるなどの反応があれば口周りの湿疹をよくしてから、再評価するということをします。万が一アレルギーが起こった時の対処法、お薬も処方しますので、心配なお母さんは、気軽に相談に来てください。

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