くみこ院長ブログ情報
アレルギー診療は“謎解き”
2016年07月18日
アレルギー診療は“謎解き”
先日の東京国際フォーラムで行われた第65回日本アレルギー学会での教育セミナーでの島根大学医学部皮膚科の千貫先生のお言葉です。
診療の中で患者さんのお話の中から、限られた診療時間の中で、キーワードを引き出せる様、質問を矢継ぎ早にします。
患者“昨日からじんましんが出ています。
” 私“昨日は何を食べましたか?”
“何か新しい化粧品を使いましたか?”
“お薬は何か飲んでいますか?”
“どこにいきましたか?”
“日焼けをしましたか?”
“食べた後に運動、入浴などしましたか?”
“寝不足ですか?”
“ストレスはありますか?”
“疲れてませんか?”
等々、病歴から原因となるアレルゲンを特定すべく、推理をしていきます。
上から順番に、
食物アレルギー
接触性皮膚炎
薬剤性アレルギー
花粉症・花粉性皮膚炎
日光過敏症
運動誘発アナフィラキシー
睡眠不足 疲労 と、すべてじんましんや皮膚炎の原因となるものです。 周囲に存在する物全てを検査する事はできないので、患者さんのお話から推理をして、特異的IgE検査や皮フのプリックテスト、パッチテストなどをします。
しかし、これらの原因を検索しても、じんましんの原因として特定できるのは、2.3割くらいであると言われています。
蕁麻疹には、抗ヒスタミン剤という、インペアードパフォーマンスといわれる眠気も最近は少ないタイプの薬が開発されているので、うまく使えば、たいていの症状は抑えられます。 あとは、規則正しい生活をすることを強くお勧めしています。